「音咲か爺さん」Vol.2

音咲か爺さん奮闘記 その3
ミューズハート・チューニングモデルに 暗雲?


先日、ミューズハートS-2C-GSXとCECのCD3800-MHTとAMP3800-MHTのシステム一式をお買い上げいただいた、さいたま市のK様から、メールが届いた。
「残念ながら、CD3800-MHTとSACDも掛かるD社のCDプレーヤーを比較しますとD社のCDプレーヤーの方が、音が良いようです。」
うむぅ!CD3800-MHTが音質的に負けているって?確かに相手は、価格もCD3800-MHTの倍以上するモデルだが、絶対そんなことはあり得ないのだが。チューニング作業にミスったかな?いやいや、そんなことはあり得ない。 K様の休日に、ご自宅まで伺って、再調整することにした。

当日伺うと、ご友人のY様と車で最寄り駅まで迎えに来ていただいた。
何はともあれ、音質評価のため、両機の試聴を試みる。レファレンスのCDはK様の愛聴盤であるパーヴォ・ヤルヴィル指揮 ベートーベン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」である。 あれーぇ、確かにD社のCDの方が音質的にも美しく、音楽再現性も勝って聴こえる。そして何よりもS-2C-GSXの音が一枚ベールを掛たようにぼんやりしている。こんな筈はないと気を取り直して、システムのセッティング状況をつぶさに観察した。 直ぐに、幾つかの問題点を洗い出すことが出来た。
まず、スピーカーのセッティングが怪しい。K様お手製のインシュレーターを取り外し、持ち込んだ「黒檀+fo.Q」インシュレーター(1個¥300)の3点支持に交換した。俄然、スピーカーの音が甦ってきた。 さて、問題のCD3800-MHTのセッティングはと見ると、木製のラックの上、ご丁寧にも、さらに一枚板を敷き、その上にAMP3800-MHTを直置きし、その上にCD3800-MHTを直置きされている。いわゆる2段重ねである。 ははぁーん、これが原因だ。
残念ながら、ほとんどのメーカー製のアンプとCDのオリジナルの脚には、石油化学系のゴムが使われており、これが音を汚す最大の原因となっていることは、研究済みである。CEC製品といえども、例外ではない。

まず、AMP3800-MHTの筐体を「黒檀+fo.Q」インシュレーターの3点支持でオリジナル脚を空中に浮かして、影響を完全に排除した。CD3800-MHTも同様にし、AMP3800-MHTの筐体の上に2段重ねに変更した。 どうだ、これまた音がさらに澄み切って、軽やかに空気中に漂い出して来たではないか。これならミューズハート・チューニングモデルの本来の音である。この間もK様とY様にもその都度、その変化を確認していただいて、納得済みである。 最後の極めつけは、持ち込んだイソダケーブル(ピンケーブル1.0m & スピーカーケーブル1.5m)に変更しての試聴である。

うむぅー!実に素晴らしい音楽再現性である。

これで、さらにミューズハート・チューニングシステムが甦った!

さぁ、再度、D社のCDプレーヤーとの対決試聴である。
今度は、D社のCDプレーヤーは音の美しさだけが際立って聴こえ、肝心の音楽の充実感、心を揺さぶるエネルギー感、オーケストラの各パート間のやり取りなどの細かいニュアンスが聴こえない。まるでむき卵のようにツルツルした音が無駄に耳を通り過ぎる。ただ美しいだけでまるでつまらないのである。
オーディオ再生装置の醍醐味は、あくまでも聴いて気持ちの良い音(楽器でも人の声でも、一旦、空気中に放たれると、あくまでも軽やかな響きでありながら、人の心の奥底までにも到達するエネルギーを確実に秘めているものである)でありながら、聴く人の心を揺さぶり、感動を与えてカタルシスを呼び覚ますことにあると音咲か爺さんは常日頃、考えているのだが。
多くのオーディオメーカーの製品の音作りは、1音1音が綺麗で美しく、音楽の輪郭ばかりを強調した音作りになっていて、肝心の音楽を構成する内部の肌理細やかな音の重なり具合や楽器同士の響き合いと言ったような演奏者の魂や息づかいがそこには見えないのである。
一方、ミューズハート・チューニングモデルで構成されたシステムでは、音楽が持つ、この充溢した内部の肌理細やかな音と音の重なりを重視して、それらを細大漏らさず表現し尽くし、その結果溢れ出るようなエネルギー感を再現しようというのである。そこにはノイズ成分といったような曇りは一刷毛でもあってはならないのである。その結果、何時間聴いても聴き疲れをするということがないのも最大の特徴でもあるのだ。

こうして約2時間に及ぶ、チューニングと試聴を終え、無事に終了した。

今回の費用は、システムのチューニング代が¥35,000と部材費&交通費、実費¥4、300の合計¥39、600である。4万円弱の投資で、システムの音が甦れば、実に安いお買い物ではないだろうか。
K様のリビングルームにも、満開の音が咲き誇ったのは言うまでもない。 最後に数日後、K様から届いたメールでの報告をご紹介しょう。


「先日はいろいろ有り難うございました。
あのあと、またデノン1650AEを聞きましたが、差は歴然です。
何度聴いても、音が細かいだけで、臨場感に欠ける感じが否めません。
今回セッティングして頂いた、ミューズハートチューンを施した CECのシステムでは、ミューズハートS-2C-GSXがスピーカー本来のパフォーマンスを発揮して(まだまだいけそうですが)パーヴォ・ヤルヴィル指揮 ベートーベン ピアノ協奏曲第5番「皇帝」も本物さながらの臨場感、緊張感を感じられる程にレベルアップし、「生演奏本来」の素晴らしさを実感しました。 まさに「魔法」のようにすら感じます。
本当にありがとうございました。」


         2009年10月6日 音咲か爺さんこと、広瀬勝治 記す。






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